診療放射線技師による【心と体の透視室】

医療の中身ってわからないことだらけで、もし病気になっても医師任せという方がほとんどではありませんか?ここでは病気にならないためと、もしなってしまった場合においても、心と体をどのように保つか!?について皆さんにお役立てできる情報を発信して活きたいと思います。自身、約30年間【診療放射線技師】として勤務してきた医療現場での経験があるからこそ、お伝えできる真実を確認して頂ければと思います。

5大癌シリーズ…【胃がん】ピロリ菌の存在がすべてを左右する!?

胃がんって!?

昔から、日本人が多く罹る癌のひとつである【胃がん】…その理由が、だいぶ解明されてきたにも関わらず、相変わらず死因の原因として減ることのない癌…

いったいこれは何者なのか!?

『ある日突然、全く何もない健康体の方の胃から癌が発生した!』という話を聞いたことがあるだろうか!?

芸能人でもみるみるうちに全身転移し、痩せこけて骸骨のようになっていった…

聞いたことがあるだろう…

この多くは【スキルス胃癌】=【硬癌】と呼ばれるもの。

 

一般的には、この癌の進行度をマスコミやニュースでよく耳にするため、胃がんは怖い』とのイメージが先行しているのではないだろうか?

しかし、この【スキルス胃癌】は胃がんの中でも例外中の例外

確かに検査しても発見しにくい《粘膜表面から横に拡がることなく、すぐ下(筋層)へ下(筋層)へと潜っていく、たちの悪いタイプの癌》し、見つかった時には『とき既に遅し』…といったことが非常に多い。

が、このスキルス胃癌…発生頻度は【一般的な胃がん:粘膜から発生しジワジワ横へ拡がりながら、時間をかけて進達していくもの】の数パーセントにも及ばない発生率であるということを…認識している人はそう多くはないだろう。

 

要は頻度の高い癌(5大癌すべて)にのみ照準を絞ってみれば…

『ならないように予防(定期的な検査)&治るように対処』した方が悩みも少なく効率が良いということなのです。

『イヤ!でも、もしその例外になったら』と言われる方も居られるでしょう

⇒だからこそ日常の健康は保つようにしなければならないのですが…

 

先天性(運命的)に【例外】に罹る方は生まれ持ってそれを避けることは出来ないため…【現代医療を持ってしても、どうすることもできないものもある】ということを知っておくことも必要ではないでしょうか?

 

昔、今から約40~50年前(歳でいう60代~70代あたりの人)は、胃潰瘍により胃の約1/3を切除(手術)されている方が非常に多かった。

この原因は⇒当時、「深い胃潰瘍がある人は、いずれ癌に移行する可能性が高い!」という当時の常識がそうさせていたものだった…

 

今となってはあり得ない、そんな理由で手術して胃を1/3も切除する方が大勢いたのである。

 

現代医療の観点からみると、そんな癌に移行するなんてすべてが当てはまる訳ではないのに、「とんでもない治療法だ!」というのが正論であるが、当時はそう信じられていた。

医療も幾度となく失敗・間違いを繰り返しながら進化していっている!ということを必ず頭の片隅に置いておいてほしい。

 

ピロリ菌がすべての要因

よく言われていた「井戸水や不衛生な頃の食物を食べていたころ【ピロリ菌】が沢山いて、これに感染した者が多くいた」ということを聞いたことがある人は大勢居られることでしょう。

そう!その【ピロリ菌】だが、これは過去のものでも何でもなく日常にも普通にいる常在菌で特別なものではありません。

ただ、これが多く滞在している胃をお持ちの方は…

胃炎(胃痛)⇒慢性胃炎胃がんへと移行しやすいレールの上に乗っていると考えてもらったほうが良いのです。

 

逆に、この【ピロリ菌】がない人については、こんな移行ルートは無いため【一般的な胃がん】になることは、ほとんど考えられない(例外は除く)と思ってもらったほうが大正解なのです。

 

胃カメラを受けるのはピロリの人もしくはピロリが過去にあった人のみ

よく聞く話に『1年に一度は胃カメラしてもらわないと安心できないから』とか、『先生がそろそろ胃カメラしときましょっていうから』…今度、検査(胃カメラ)を受けると言った内容…

あなたの周りにも沢山居られるはずです。が、しかしこれって何のためにそうされてるって考えたことありますか!?

『イヤイヤ胃がんにならないためですよ』と、自信を持って答える方が居られるだろうが…【もし、そのあなたがピロリ菌を過去に一度もあわせ持つことがなかったならば…胃がんになんてなりませんよ(過去にピロリ菌があったが今は除菌されて無い人は菌があっただけの期間のリスクはあり)】

 

⇒もし、それでも『いや!胃カメラを受ける!』という方は…医療機関の収益への貢献ありがとうございますm(_ _)mです。

 

病院も経営を成り立たせなければならないため、コストの良い検診(健診)は沢山こなしたいのです=胃がんになるはずもない人も対象に検査しているため(内視鏡医専門医はカメラを入れた瞬間に、「ピロリ菌がありそう!」とか「慢性胃炎がありそう!」とか「癌が発生しそうな母体のある胃である!」とか分かってしまうのです)検査時間は流すように早く済まされ5分少しで終わることも稀ではありません。

バリウム検査ってどうなの!?

また比較対象として検討される胃透視(バリウム)についてですが、これは以前にも書いたレントゲン(胸部)と同様に進化がありません。

 

kokokara-perspectiveroom.hatenablog.com

 

強いて言うならアナログがデジタルになったくらいで、術者のテクニックが非常に大きく左右する検査であるためオススメはできません。

今現在、検診バスや通常の健康診断でまだ多く施行されていますが、特に会社のバス検診などは大きな癌【進行癌レベルのもの】しか見つけられないため、意味がある検査とは間違っても言い難いです。

 

⇒進行癌を見つけたところで治療の施し様なし…見付けても治らない(完治)できないなら意味がない。

 

バリウム検査⇒現在は殆ど検査数(胃カメラ待ち)が多く、数を捌くためにサブ的に検査として盛り込まれていることが多い。

 

【一般的な胃がん】にならない為のまとめ

1.ピロリ菌が過去から今まで自身の身体の中に存在しない人

⇒検査を受ける必要はありません。

2.ピロリ菌が今はないが過去にあったと言われたことがある人

⇒2年に一度は胃カメラを受けましょう。(早期癌が出来たとしても進行癌へと移行するまで通常2年はかかります。)

3.ピロリ菌があると言われた人

⇒胃のベースを正常に保つため、まずは除菌(ピロリ菌の駆除)を行いましょう。

その上で、2.と同様に2年に一度のサイクルで胃カメラを受けることをオススメします。

 

2.3.いずれの場合においても自分自身で検査をした日を必ず覚えておくようにして、またその2年後…と、自身で管理するようにして下さい。(1日に何人もの患者を診察する医師はあなたのことだけを『はい今日が2年経った日ですよ』なんて覚えておくことなんてできません。)

 

※これをしっかり守ってさえいれば、一般的な胃がんで命を落とすようなことはありません!

 

如何だったでしょうか?だいぶ今までの考え方を覆されたのではないでしょうか!?

 

まだまた医療の中には、このように見えない(知らない&知らされない)事実がいっぱいあるのです。

 

知れば全然怖いことなどない【胃がん】も多くの方が知らないがため、「怖い怖い」ってなるのですネ♪

 

皆さんも知識を高めて、より良い対処方を身につけてもらえると良いかと思います。

 

そうそう!新型コロナウイルスについても、これに似通った記事があったので

【考え方・捉え方】をしっかり持って頂くためにも貼っておきますネ!

diamond.jp

 それではまたm(_ _)m

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